キッチンカーで後悔しないために！事例からみる成功のコツを解説

キッチンカービジネスは近年需要が増し、注目を集めているため開業を考える方も多いでしょう。しかし、開業してから後悔しても遅く、精神的にも金銭的にも負担が大きいです。

キッチンカーは個人事業のため、会社勤めとは異なる困難や注意すべき点があります。

本記事では「キッチンカーでよくある後悔の事例」「キッチンカーで後悔しないためのポイント」を紹介します。

後悔した事例から成功のコツまで、実例に基づいて解説するため、キッチンカーを開業したい方には必見の内容です。ぜひ最後までご覧ください。

キッチンカーでよくある後悔！事例5選

キッチンカーでよくある後悔の事例を5パターン紹介します。

キッチンカーを開業する際は、準備の段階からさまざまな人と協力する必要があります。事例からつまづきやすいポイントを把握しておくと良いでしょう。

制作会社選びで失敗する

キッチンカーの失敗事例としてよくあるのが「キッチンカーの制作会社選びがうまくいかない」ことです。

キッチンカーを販売している会社で車両を注文したところ、車の実物はなく、車種や走行距離、年式と見積もりのみを出されて契約を急かされたが、実際には塗装剥がれや内装の不備が見つかったという事例がありました。

購入後数年で修理が必要になるなど、キッチンカー購入者の半分以上が後悔する場合があるといわれています。

信頼のおけるキッチンカー制作会社の特徴は主に3つです。

キッチンカーは、一度購入したら10年単位で使います。信頼できる制作会社で、自分の理想のキッチンカーを制作しましょう。

流行りで参入してすぐに廃業する

キッチンカーでよくある後悔の一つが「流行りに乗って参入したがすぐ廃業することになった」です。

キッチンカーに限らず、商売では「うまくいく人」「うまくいかない人」にわかれます。事前に正しい情報を多角的に集め、事業計画を立てれば成功の可能性が上がりますが、「キッチンカーが流行っているから誰でも成功するだろう」という安易な考えで開業すると失敗するか、多大な苦労を強いられるでしょう。

たしかにキッチンカーは需要が高まっているビジネスですが、うまい話を当てにするのではなく、現実により近い情報から適切に判断して開業準備を進める必要があります。

キッチンカーの売り上げの伸ばし方については、「キッチンカーは儲からない？原因と売上を伸ばすためのコツを解説」もご覧ください。

起業を身近な人に理解してもらえない

「起業を身近な人に理解してもらえない」と、キッチンカーの営業を続けるのは難しいでしょう。キッチンカーは個人事業で安定した職業とはいえないため、周囲の理解を得るのは難しいです。

「これからキッチンカーを起業して頑張りたいが、応援して一緒になってくれる女性はいるのか」という質問には「魅力を感じない、安定した職についてほしい」という意見があります。夫が独立するためにキッチンカーを始めたが、経験もなく売り上げも伸びないため協力できず、事実婚を解消したいという声も見つかりました。

引用：知恵袋

身近な人からキッチンカーの起業への理解を得るには、実績を作るのがおすすめです。

自分の実績でキッチンカーが安定した収入源になることを証明すれば、開業する際の理解や協力を得やすいでしょう。

フランチャイズで運営がうまくいかない

「キッチンカーを開業する際にフランチャイズに加盟したが、運営がうまくいかない」という後悔も多いです。

フランチャイズに加盟する際の事前説明とは実態が異なる場合や、出店場所が見つからないなどのトラブルが起きる可能性があります。

フランチャイズの場合、事業者によってどのようなサポートが受けられるかなどが異なります。事前に説明会に参加し、十分に納得した事業者と契約を交わしましょう。

フランチャイズに加盟していても、キッチンカーの経営者は独立した事業主です。自分のキッチンカーを軌道に乗せる努力は欠かせません。

フランチャイズのキッチンカーについて、詳しくは「フランチャイズのキッチンカーをはじめるには？開業までの流れとメリット・デメリットを解説」もご覧ください。

事業が傾いた時期を乗り切れない

キッチンカーでよくある後悔は「事業が傾いた時期を乗り切れない」ことです。

キッチンカーには売上が伸びる時期と落ち込む時期があります。特に元ビジネスパーソンで、毎月一定額の収入があった方は、うまくいかない時期を乗り切るのがつらい場合もあるでしょう。

キッチンカーの開業資金は200万円以上かかりますが、実店舗を構える場合よりは少額です。万が一撤退する場合でも、就職するなどでやり直しやすいでしょう。

再就職は年齢や前職での経験にも左右されますが、キッチンカーで売上が伸びた時期がある場合には、経営経験も実績として再就職時にプラスになる場合があります。

キッチンカーの廃業率については「キッチンカーの廃業率は高い？主な理由と失敗しないためのコツを解説」もご覧ください。

キッチンカーで後悔しないためのポイント

キッチンカーで後悔しないためのポイントは、主に6つです。

先ほど紹介した事例から、同じような後悔をしないためのポイントについてまとめました。

順番に詳しく解説します。

利益の出る事業計画を立てる

キッチンカーの開業で後悔しないためには、利益の出る事業計画を立てるのが大切です。

移動販売だからといって、事業計画をおろそかにしてはいけません。事業計画がなければキッチンカーの運営がうまくいかない時期を乗り越えられないだけでなく、起業を身近な人に理解してもらいづらくなったり、すぐに廃業したりする可能性が高まります。

キッチンカーは実店舗の飲食店より始めやすいビジネスですが、通常の起業と同様に気をつけるべき点は多いです。販売品目や販売場所を吟味し、何ヶ月でどの程度の利益が見込めるかなど、しっかりと計画を立てましょう。

キッチンカーの始め方については、「キッチンカーの始め方5ステップ！準備からオープンまでの流れを解説！」もご覧ください。

副業からはじめて経営を学ぶ

キッチンカーでの失敗を防ぐには、まず副業やアルバイトとしてキッチンカーを始めるのも良いでしょう。

キッチンカーの開業は、経験やノウハウがないと失敗のリスクが上がります。事業が傾いた時期を乗り越えられない、フランチャイズに加盟しても経営がうまくいかないという事例は実務経験の無さも原因の一つです。

副業でキッチンカーの運営経験を積めば、本業として開業する際に失敗を活かせるでしょう。本業の収入もあるため、収入面で不安定さを感じることも少なく、リスクを抑えられます。

副業でキッチンカーを始める際は、「キッチンカーの副業は稼げる？開業の流れ・注意点・成功のコツを解説」もご覧ください。

成功している人からアドバイスをもらう

キッチンカーを開業する際の失敗を回避するには、すでに成功している人からアドバイスをもらうのも有効です。

やりたいことや流行のことばかりに気を取られると、事業の軸が定まらずに廃業に追い込まれる場合も多いです。自分の好きなように経営したくても、我流にこだわると運営はうまくいきません。

キッチンカー業界ですでに成功している人のアドバイスからは、多くの新しい知識を見つけられます。キッチンカーのプロのアドバイスを積極的に受け、自分のキッチンカーの運営に活かしましょう。

自分の周りにアドバイスをもらえる人がいない場合は、セミナーや相談会の受講もおすすめです。常に新しい知識を取り入れ、学び続ける姿勢が求められます。

運転資金をあらかじめ準備しておく

キッチンカーを開業する際は、一定期間分の運転資金を用意しておきましょう。

キッチンカーの開業時は車両代や内外装工事費、食材費、広告宣伝費など、多額の資金が必要です。また、初めから運営に十分な売上が得られるとは限りません。利益が伸び悩み、資金繰りに苦労する可能性もあります。

事業計画を立てるのはもちろん、計画通りにいかなくても問題ないように、開業から一定期間のランニングコストも準備すると良いでしょう。

ある程度の資金があれば精神的にも安定し、身近な人の協力や応援も得やすくなります。

キッチンカーの運転資金については「キッチンカーは儲かる？メニューの選び方も解説」もご覧ください。

平日の安定した出店場所を確保する

キッチンカーを開業する際は、平日の安定した出店場所を確保することが非常に大切です。

「キッチンカーといえばイベント出店」と考える方もいるかもしれませんが、イベントは週末開催がメインのうえ、毎週開催されるとは限りません。安定した収入が得られない可能性が高いため、平日の出店をメインにするのがおすすめです。

平日のオフィス街や大学のランチタイムへの出店ができればリピーターも確保でき、収入も安定しやすいでしょう。

キッチンカーの営業では、良質な出店場所を確保するのが成功のために重要な要素です。オーナーへの直接交渉やマッチングサイトなど、さまざまな方法で出店場所を探しましょう。

複数の制作会社を比較する

キッチンカーを制作する際は、複数の制作会社の見積もりを取って比較検討しましょう。

キッチンカー制作会社の質や値段はピンからキxリまでさまざまです。場合によっては保健所や法律の基準に適合していなかったり、内装工事の質が低かったりと再施工が必要な場合もあります。

開業当初は資金が十分ではない場合も多いため、再施工になると運転資金が減って精神的な余裕もなくなる可能性が高いです。

また、質の悪い車両に高値をつけている会社もあります。キッチンカーの車両は一度購入したら10年単位で使うことになるため、慎重に選ぶのがおすすめです。

車両の制作に入る前に、複数社の話を聞いて見積もりを取り、できるだけ質が高く信頼できる会社を選びましょう。

まとめ

本記事ではキッチンカーを開業する際に気をつけるべきことについて、以下の2点から解説しました。

キッチンカーで開業するのは大きな決断でしょう。しかし、一時の流行りや思いつきでは経営がうまくいかず、後悔する場合も多いです。

キッチンカーの制作会社やフランチャイズも多様なため、自分に合った質の高い事業者を選ぶ必要があります。

キッチンカーの開業で後悔しないためにも、個人事業主として起業することを念頭に、利益の出る事業計画を立て、事前の準備を入念に行いましょう。

ぜひ本記事を読んで、後悔しないようなキッチンカー事業のスタートを切ってください。