キッチンカーを開業する際は、料理やキッチンカーの外装に注力しがちですが、メニュー表も広告や集客には欠かせません。
本記事では、「メニュー表を作るコツ」「メニュー表を作る方法」「メニュー表に使う写真を撮るコツ」などを詳しく紹介します。
メニュー表作りのステップやおすすめのツールも解説します。キッチンカー開業前で、初めてメニュー表などのデザインをする方には必見の内容です。
目にとまりやすいメニュー表があれば、キッチンカーの集客力が上がります。最後までぜひご覧ください。
監修者 池田 拓矢
キッチンカーの窓口代表。1990年生まれ。2015年4月にキッチンカーで全国営業を開始し、月250万の売上を上げるまでに飛躍。キッチンカー業者として働いた経験と、苦戦から脱却できたノウハウを活かし、業界に足りていない仕組みを補い業者に寄り添った仲介会社になるべく、2018年9月にキッチンカーの窓口を始動。詳しいプロフィールはこちら
監修者 池田 拓矢
キッチンカーの窓口代表。1990年生まれ。2015年4月にキッチンカーで全国営業を開始し、月250万の売上を上げるまでに飛躍。キッチンカー業者として働いた経験と、苦戦から脱却できたノウハウを活かし、業界に足りていない仕組みを補い業者に寄り添った仲介会社になるべく、2018年9月にキッチンカーの窓口を始動。詳しいプロフィールはこちら
キッチンカーのメニュー表はわかりやすさが重要
キッチンカーのメニュー表には、何よりも「わかりやすさ」が求められます。細かな説明を書くよりは、ひと目で料理の魅力が伝わるように工夫しましょう。
キッチンカーは屋外で営業するため、通りがかりのお客様に買ってもらうことが重要です。遠くからでもわかりやすく、インパクトがあると購入につながります。
また、キッチンカーはテイクアウト専門のため、固定店舗とは違い、メニューをじっくり選ぶよりも素早く判断して選びたいお客様が多いです。細かい説明を読むのはストレスになるうえ、メニューを決められないお客様が続出すると、回転率を下げる原因にもなります。
直感的にはっきりと、お店の良さを伝えられるデザインにするのがポイントです。
キッチンカーのメニュー表を作るときの5つのコツ
キッチンカーのメニュー表を作るコツは、主に5つあります。
・写真を載せる
・お店のコンセプトにあったデザインにする
・読みやすさを重視する
・並べるメニュー表の数は絞る
・外国の方も注文できるようにする
キッチンカーのメニュー表は、誰が見てもひと目で理解できるような工夫が必要です。5つの項目に沿って順番に解説します。
写真を載せる
キッチンカーのメニュー表には、写真を必ず載せましょう。
きれいに盛り付けられた商品の写真を載せることで、視覚的に食欲を刺激できます。また、文章を読まなくてもどのようなメニューかわかるため、どの商品を買うか決めやすくなるでしょう。
写真は料理全体が写るように撮影します。美味しそうに見えるよう、写真を撮る角度や光の加減に気を配り、過度な加工は控えましょう。
さまざまな角度から撮影した写真をメニュー表に載せると、どんな商品か想像する手助けになります。
メニューが決まっていない方は「絶対に失敗したくない人のための移動販売(キッチンカー)で売れる物の決め方」の記事をご覧ください。
お店のコンセプトにあったデザインにする
メニュー表のデザインは、お店のコンセプトに合うものを考えましょう。メニュー表も、お店の雰囲気を決める大切な要素です。
効果的な集客を行うには、キッチンカーのメニュー表、外装、商品のコンセプトや雰囲気がマッチしていることが重要です。統一感があると洗練された雰囲気になり、お客様の興味も引きやすいでしょう。
カフェ系メニューを扱うならカジュアルなデザイン、ランチなどのガッツリしたメニューがメインなら力強いデザインなどがおすすめです。
メニュー表は、通りがかりの人へのわかりやすさも大切ですが、キッチンカーの雰囲気を壊さないようなデザインも求められます。
読みやすさを重視する
キッチンカーのメニュー表を作る際は、メニューの読みやすさも考えるべきです。美味しそうな写真が並んでいても、メニュー名がわかりにくいと購入にはつながりません。
メニュー表を見て、すぐに写真とメニュー名が一致するようなレイアウトやフォントで表示しましょう。文字や写真の大きさにも気を配ることで、視認性を高められます。
また、人間は習慣的に、アルファベットの「Z」を書くように視線を動かすため、視線移動の流れに沿ってメニューを配置するのもおすすめです。
写真と文字のバランスや、視線移動の「Zの法則」などを効果的に活用して、読みやすいメニュー表を作りましょう。
並べるメニュー表の数は絞る
キッチンカーのメニュー表を作る時は、並べる商品の数を絞るのもポイントです。あまりにも多くのメニューが載っているとお客様が悩み疲れてしまい、購買意欲を削ぎかねません。
メニュー表を作る時は1ページに全ての情報をまとめたくなりますが、一度に飾るメニューは3~5品ほどにするのがおすすめです。
メインメニューとサイドメニューを販売するキッチンカーの場合、それぞれでメニュー表のページを分けるのも効果的です。情報が整理され、悩みすぎることも少なくなるでしょう。
キッチンカーでよく売れるメニューを知りたい方は、「キッチンカーは儲かる?メニューの選び方も解説」の記事もご覧ください。
外国の方も注文できるようにする
メニュー表を作る際は、外国の方も注文できるように工夫しましょう。
コロナ禍も落ち着き、外国人旅行客の数は回復傾向にあります。今後はさらに外国からの旅行客が増える予想のため、外国の方が頼みやすいメニュー表作りは必須です。
各国語に対応したメニュー表を作るのが理想的ですが、写真に番号を振ったり、ピクトグラムでアレルギー表記したりすれば手軽に対応できます。ピクトグラムとは、文字の代わりに図形や記号などで意味を表すものです。
誰にとっても注文しやすく、理解しやすいメニュー表を作ることで、集客力の向上につながるでしょう。
キッチンカーのメニュー表を作る方法
キッチンカーのメニュー表を作る方法は、主に3つです。
・手書きする
・ツールを活用して自作する
・印刷会社に依頼する
メニュー表作りは難しそう、コストがかかりそうと思う方もいるかもしれませんが、自分で簡単に作れます。自分でメニュー表を作ると、オリジナリティも出せるでしょう。
ここからは、作り方別にメリットやデメリットを解説します。
手書きする
メニュー表を、ペンや紙を用意して手作業で作る場合、コストが抑えられます。
ハンドメイドの雰囲気がキッチンカーの良さだと感じる人もいるため、温かみがある手書きのメニュー表を作れば好感を得られるかもしれません。
しかし、書き損じた場合はやり直しに時間と手間がかかります。開業間際で時間が無い場合には、あまり向かない方法です。
ツールを活用して自作する
パワーポイントなどのパソコンソフトを利用してメニュー表を作成し、自宅用のカラープリンターで印刷するのもひとつの手段です。
ツールを活用すれば、写真を取り込んで文字を入れるだけで、簡単にデザイン性の高いメニュー表を作れます。デザインが苦手な方にもおすすめの方法です。
しかし、テンプレートをそのまま使うと独自性が出しにくく、目新しさが感じられない可能性があります。パソコンソフトやプリンターの購入にコストがかかるのがデメリットです。
印刷会社に依頼する
デザインが苦手な方や、メニュー表を自作する時間が無い方は、印刷会社に依頼しても良いでしょう。
プロにお願いすれば、自分で作るよりも高品質でデザイン性も担保されたメニュー表を作ってもらえます。メニュー表を作る時間をほかの開業準備に回せるため、落ち着いて準備に集中できるでしょう。
しかし、コストが高いうえ、初めて依頼する印刷会社だとやり取りがスムーズにできない可能性があります。
印刷会社にメニュー表作成を依頼したい方は、「キッチンカーの集客に役立つタペストリー!選び方・購入方法・作るときのコツまで詳しく解説」の記事もご覧ください。
キッチンカーのメニュー表を作る3ステップ
キッチンカーのメニュー表を作成するまでには、主に3つの段階があります。
・ターゲットを明確にする
・キャッチコピーを決める
・デザインを決める
メニュー表の作成に入る前の下準備として、お店の方向性を決めることが非常に大切です。それぞれのステップについて、気をつけたいポイントを詳しく解説します。
ターゲットを明確にする
キッチンカーのメニュー表を作成する前に、「どのような目的で」「誰に」伝えたいかを明確にしましょう。ただ情報を詰め込むだけでは魅力的なメニュー表にならず、集客や売上につながりません。
キッチンカーは新規のお客様が多いため、目的は「新規のお客様を獲得したい」になる場合がほとんどでしょう。「誰に」伝えるのかは、キッチンカーで販売する商品や出店場所によって異なります。
お客様の年齢、性別、ライフスタイルなどをさまざまな角度から検討し、具体的なターゲット像を考えましょう。
キャッチコピーを決める
ターゲット像が明確になったら、キャッチコピーを決めます。キャッチコピーとは、商品やサービスの特徴や機能を端的に表現した言葉です。
訴求ポイントはメニューの特徴やこだわった点などを書き出し、ターゲットとなるお客様が知りたいと考えられる情報をピックアップして選定します。売り手側ではなく、お客様目線で考えるのが重要です。
キャッチコピーを決めると、キッチンカーの名前決めにも生かせます。キッチンカーの名前が決まっていない方は「キッチンカーの名前はどう決める?6つのコツと決める方法を解説」の記事もご覧ください。
デザインを決める
メニュー表に入れる情報が決まったら、デザインに取りかかります。メニュー表のデザインは、お客様に効果的に訴求するために大切な要素です。
キッチンカーのコンセプトを大切にしたい場合は商品の印象に合わせた色やフォントを選び、とにかく目立たせたい場合は視認性の高い明るい色を使うと良いでしょう。
先に決めたターゲットやキャッチコピー、コンセプトによってどのようなデザインにするかは変化します。
自分でデザインを考えるのが苦手な場合はテンプレートを使ったり、プロに依頼したりすることも検討しましょう。
キッチンカーのメニュー表に使う料理写真を撮るコツ
キッチンカーのメニュー表には、料理の写真がかかせません。写真を美味しそうに撮るコツは主に3つあります。
・料理のできたてを撮る
・斜め45度上から撮る
・照明は横からあてるか逆光にする
美味しそうな写真がメニュー表に載っていれば、お客様の興味を引いて新規客の獲得にもつながるでしょう。それぞれのコツを詳しく解説します。
料理のできたてを撮る
料理の写真を撮る時は、できたてを撮影しましょう。具体的には料理が完成して1分以内の、湯気が立っている状態が理想です。
「できたての料理が一番美味しい」というのは、多くの人の共通認識でしょう。できたての瞬間を写真に収めることで、多くのお客様に美味しそうだと思ってもらえる確率が高まります。
しかし、ドリンクなどの冷たいものの場合は、少し待ってから撮影するのがおすすめです。グラスの周りに水滴がついていると、より冷たさが強調されて美味しそうな印象を与えます。
料理はできたての一番美味しく見える瞬間を撮影し、お客様の購買意欲を刺激しましょう。
斜め45度上から撮る
料理の写真は、斜め45度上から撮るのがおすすめです。斜め45度は人がテーブルの料理を眺める角度と同じなため、自然な印象に仕上がります。
メニュー表に載せる写真はできるだけ実物に近づけると違和感が少なく、お客様にとっても実物をイメージしやすいです。斜め45度からの撮影なら、具材やサイズ感も伝わりやすいでしょう。
料理のボリューム感を出したい場合は、アングルを下げて見上げるように撮影するとよいでしょう。ただし、あまりにも実物と印象がかけ離れているとお客様ががっかりする可能性が高いため、注意が必要です。
照明は横からあてるか逆光にする
メニュー表用に料理の写真を撮る際は、照明の角度にも気を配りましょう。料理をより美味しそうに見せるには、横から光を当てる「サイド光」か、お皿の奥から手前に向けて光を当てる「逆光」での撮影がおすすめです。
直接照明が当たると反射して正確な色味が反映されない可能性が高いです。太陽光を使う場合も、光の入る向きに注意しましょう。
レースカーテンなどの薄い布越しに光が当たるようにすると、柔らかく自然な印象に仕上がります。逆光で撮影する場合は真上からの照明を切り、窓際に料理を置いて、外から入る自然光で撮影すると良いでしょう。
キッチンカーのメニュー表に使えるツール3選
キッチンカーのメニュー表を自作する際に使えるツールはいくつかありますが、使いやすいものを3つ紹介します。
・Canva
・Menu Express
・Adobe Express
それぞれの特徴について、詳しく解説します。それぞれ異なる特徴があるため、自分の予算やニーズに合わせて選んでください。
Canva
Canvaはさまざまなテンプレートが用意されているデザインツールです。基本的には無料で使えるため、コストを抑えてメニュー表を作りたい方にもおすすめです。
操作も簡単なため、デザインツールの利用が初めての方でも画像原稿や文字入れ、配置の変更などができます。
飲食店向けのテンプレートも豊富で、パン屋さんやカフェなど、さまざまな業態向けのものが用意されているため、自分のキッチンカーのコンセプトに合うテンプレートが見つかるでしょう。
Webサイト上で利用でき、アプリをインストールする必要もないため、手軽に利用できるのもポイントです。
Menu Express
Menu Expressは、プロがデザインした600種類のハイクオリティテンプレートを利用してメニュー表を作れるデザインツールです。
スマホアプリのため、パソコンを持っていない方や操作に不慣れな方でも簡単にメニュー表を作れます。無料アプリですが、毎月新作のテンプレートが登場します。
「写真撮影」「写真の加工」「文字や金額を入力」「印刷・SNSで情報発信」の4ステップでメニュー表が完成し、所要時間は最短3分です。
メニュー表作りに時間をかけられない方や、頻繁にメニュー表を作り替えたい方にもおすすめのツールです。
Adobe Express
Adobe ExpressはAdobe社が提供しているデザイン作成ソフトで、10万点以上のデザインテンプレートが用意されています。利用には会員登録が必要で、無料会員と有料会員がありますが、メニュー表の作成なら無料会員でも十分です。
テンプレートを使えば最短数分でメニュー表を作成でき、デザインツールの使用が初めての方でも簡単にメニュー表を作れます。
テンプレートのデザインごとにカテゴリ分けされているため、テンプレートの種類が多くても探しやすいでしょう。
スマホアプリ版とWeb版があるため、使いやすい方でメニュー表を作れます。
まとめ
本記事ではキッチンカーのメニュー表の作成方法とコツについて、以下の5点について主に解説しました。
・メニュー表作りのコツ
・ニュー表を作る方法
・メニュー表を作るステップ
・メニュー表に使う写真を撮るコツ
・メニュー表作りに使えるツール
キッチンカーでは、どのような商品を販売するかはもちろん大切ですが、商品を買ってもらえるようにメニュー表の工夫も必要です。
お客様の目を引くメニュー表を作ることで、通りがかりの人やSNSを見ている人が興味を持ち、来店してくれるかもしれません。
メニュー表は簡単に自作できるので、自分のキッチンカーの魅力が伝わるメニュー表を作って集客につなげましょう。
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