キッチンカーを田舎で営業するメリット・デメリット！成功するための5つのコツも解説

キッチンカーはどこでも開業できるため、田舎で開業したいと考える方もいるでしょう。

しかし、「田舎で開業するときに気をつけることはなんだろう」「都会で開業する場合との違いはあるのか」と、疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

本記事では「キッチンカーを田舎で開業するメリット・デメリット」「田舎でのキッチンカー営業が成功するコツ」を紹介します。

これから田舎でキッチンカーを始めたい方には必見の内容です。ぜひ最後までご覧ください。

キッチンカーを田舎で営業するメリット

キッチンカーを田舎で開業するメリットは主に4つです。

田舎は競合となる飲食店も少なく、目新しいものもすぐに入りづらいため、都会では一般的なものでも田舎なら周囲との差別化になる可能性があります。

田舎でキッチンカーを開業するメリットについて、それぞれ詳しく解説します。

競合が少ない

田舎でキッチンカーを開業する際、競合が少ないのは大きなメリットです。

都市部と比べるとキッチンカーや飲食店の数自体が少ないため、少し工夫すれば周りとの大きな差別化につながります。

たとえばタイ料理やベトナム料理などのエスニック系のメニューは都市部では簡単に味わえますが、田舎ではかなり珍しいです。

また、新しい流行も入りづらいため、都市部の流行をいち早く取り入れたメニューを販売すれば、若者を中心に支持を集めることもできるでしょう。

ニーズがある

田舎ではキッチンカーのニーズが高いです。

田舎では都会とは異なり、買い物の場所が限られているため、日用品や食材の買い出しに公共交通機関や車の利用が必須の地域も多いです。高齢者も多く、遠出がおっくうな方もいます。

キッチンカーは販売場所を自由に移動できるため、高齢者の自宅近くや広場などで営業すれば地域の需要を満たせるでしょう。

田舎ではキッチンカーに限らず、日用品の販売なども含めて移動販売の需要が高いのが特徴です。

移動販売開業の一例として、キッチンカーの開業費用については「【入手方法別】キッチンカーの価格相場はいくら？必要な費用も含めて紹介」もご覧ください。

リピーターを獲得しやすい

田舎ではキッチンカーのリピーターを獲得しやすいです。

都会よりも人口が少ないため、お客様の顔や名前を覚えやすいでしょう。お客様の情報を知ればコミュニケーションが取りやすくなり、信頼関係も築きやすいです。

信頼関係ができると、お客様に「あの人のお店で買いたい」と思ってもらえるため、リピーターを獲得できます。

積極的にコミュニケーションを取れば人伝で情報が広まり、さらに多くのリピーターや新規顧客の獲得もできるでしょう。

補助金・助成金などを利用できる

田舎でキッチンカーを開業する場合、補助金や助成金を活用できる場合があります。

田舎の自治体の中には、人口減少や過疎化に悩み、UターンやIターンを促すためにさまざまなサポートを行っている場合があります。

キッチンカーの開業時にも使える補助金や助成金を用意している場合があるため、田舎でキッチンカーの開業を考えている場合は必ず、出店予定の自治体に活用できる制度があるか確認しましょう。

キッチンカーの補助金については、「キッチンカー（移動販売）開業に使える補助金や助成金を紹介」もご覧ください。

キッチンカーを田舎で営業するデメリット

キッチンカーを田舎で営業する際は、残念ながら主に2つのデメリットがあります。

都市部で出店する場合とは異なる懸念点があるため、開業を検討する際は注意が必要です。

田舎でキッチンカーを開業するデメリットと対応策について、それぞれ詳しく解説します。

維持費・ガソリン代が高くなる

田舎でキッチンカーを開業する場合、キッチンカーの維持費とガソリン代が高くなる傾向があります。

ガソリン代やLPガス代は、輸送の観点から都市部よりも田舎の方が高い場合が多いです。さらに、田舎の場合は一つの出店場所から別の場所までの移動距離が長いため、単価の高いガソリン代が嵩みます。

一つの市町村では出店場所が十分確保できない場合もあるため、他のエリアへの出張が余儀なくされる場合も多いです。

出店場所を慎重に選び、ガソリン代が予算内に収まるように工夫が必要です。

集客に苦戦することがある

田舎でキッチンカーを開業した場合、集客が思うようにできない可能性が高いです。

都市部より人口が少ないため、どんなに人が集まる場所を探しても都会ほどの集客はできません。都市部でよく見られる、薄利多売のビジネスモデルは不向きでしょう。

田舎でキッチンカーを始める際は、地域住民を対象とするなら生活動線や競合他社の綿密なリサーチが必要です。

観光地に出店するなら、インターネットやSNSを活用した集客に力を入れて、観光客に立ち寄ってもらいやすくするのもおすすめです。

キッチンカーを田舎で営業して成功するための5つのコツ

田舎でキッチンカーの営業をさせるコツは5つあります。

都市部に出店する場合と田舎に出店する場合では、成功するためのコツは異なります。田舎の特性に合わせた対策をすればキッチンカーの売上は伸ばせるため、コツを確実につかむのが大切です。

幅広い層をターゲットにする

田舎でキッチンカーを開業する場合は、幅広い層をターゲットにしましょう。

都市部にキッチンカーを出店する場合は、お店のターゲットを「10〜20代女子」「30代のサラリーマン」など、できるだけ詳細に設定するのが効果的といわれています。

しかし、田舎でターゲットを絞りすぎると該当する人が少なく、集客につながりにくいです。老若男女、地元住民や観光客などさまざまな人をターゲットにできるようなコンセプトやメニューを考えるのがおすすめです。

定番のメニューを中心に、流行り物も提供すれば幅広い層から支持を得やすいでしょう。

地元のイベントに出店する

田舎でキッチンカーを開業するなら、地元のイベントへの出店は欠かせません。

田舎では地元のお祭りや地域に根ざした行事が数多く残っている場合が多いです。地元の人が集まる場所に積極的に出店すれば、自分の店舗のアピールにつながり、新規のお客様を獲得できます。

また、地元のスポーツチームのスポンサーになるなど、地域のコミュニティに貢献してつながりを作れば、地元の人からの支持も得やすいでしょう。

田舎は地域の人同士の結びつきが強いため、できるだけ地域の催しに参加してコミュニティの一員になるのがおすすめです。

キッチンカーの出店料については、「キッチンカーの出店料とは？場所ごとの相場や失敗しないコツを紹介！」もご覧ください。

紙面の広告媒体を活用する

田舎でキッチンカーを営む場合、紙面の広告媒体を活用するのがおすすめです。

地方では独自の新聞や雑誌、チラシを作っている地域が多いため、ローカル紙に情報を載せると地元住民に効率よく自分のお店を宣伝できます。

地元住民は毎日ローカル紙をチェックするため、紙面に掲載されれば住民に足を運んでもらいやすくなります。

「ローカル紙に紹介された」という話題性があれば、より地元住民から愛されるキッチンカーになるでしょう。

メディアに取り上げてもらうためにも、日頃から宣伝や集客に力を入れて話題性を作るのが大切です。

地域に根ざしたメニューにする

地方には独自の食文化や、都市部から見ると珍しい食材があるため、地域に根ざしたメニューを考案するのも良いでしょう。

名産品を使ったメニューは地元の方にも受け入れられやすく、他地域の方には新鮮な驚きを提供して興味を引けます。

たとえばメロンパンのキッチンカーなら、地場産のフルーツをトッピングしたり、地元の養蜂場で採れたはちみつを練り込んだりと工夫できます。

出店予定の地域の名産品を調べ、自分のキッチンカーのメニューに取り入れられるか模索するのがおすすめです。

キッチンカーで販売するメニューについては、「絶対に失敗したくない人のための移動販売（キッチンカー）で売れる物の決め方」もご覧ください。

接客に力を入れる

田舎でキッチンカーを開業する場合は特に、接客に力を入れることが大切です。

田舎では住民同士の結束力が強いため、口コミがすぐに広まります。丁寧な接客で満足感を高めれば、良い口コミがどんどん広まって集客につながるでしょう。

笑顔で明るく、はきはきとした接客を心がけましょう。季節のイベントや行事に合わせたメニューやサービスを提供したり、お客様の要望に応えたりする柔軟で細やかな心配りがポイントです。

キッチンカーの営業を成功させるには、リピーターの獲得が重要です。「また来たい」と思ってもらえるよう、一人一人に丁寧に接客しましょう。

まとめ

本記事では以下の3点を紹介しました。

田舎でキッチンカーを開業する場合、都市部とは地域の特性が異なるため注意が必要です。しかし、出店地域の名産品をいかしたお店づくりやお客様との濃密なコミュニケーションなど、田舎ならではの楽しみがあります。

田舎で開業する際は都市部との違いを考慮しつつ、成功のコツを踏まえた経営戦略を立てるのが重要です。

地域の方との人間関係や地元の行事などを大切にしながら、宣伝方法も工夫すればキッチンカーの運営を軌道に乗せられます。

キッチンカーの運営に向いている人の特徴については、「キッチンカーに向いてる人・向いてない人の特徴！失敗しないための対策も解説」もご覧ください。