タコライスのキッチンカー(移動販売車)開業を徹底解説！メリット・デメリットまで丸わかり

キッチンカーでタコライスの開業を考えている人もいるのではないでしょうか。根強い人気のあるタコライスは、ボリュームはもちろん独特の風味もあり、キッチンカーでも人気のメニューとして知られています。

比較的コストを抑えつつ提供できるメニューでもあり、キッチンカー初心者でも出店しやすい特徴があります。

キッチンカーでタコライスの開業を検討している人向けに、覚えておきたいポイントを徹底的に紹介しますので参考にして下さい。

タコライスのキッチンカーを開業するメリット

キッチンカーでタコライスを開業するメリットとして、調理工程がシンプルで気軽に作りやすいのも特徴です。実店舗と違い、移動式のキッチンカーであれば初期費用を抑えられるので、開業のハードルを下げやすくなります。タコライスのキッチンカーを開業するうえで、具体的にどんなメリットがあるのか詳しく説明したいと思います。

料理が簡単で早く提供できる　

タコライスは調理工程がとてもシンプルです。容器にご飯をよそって、タコミートやワカモレやチーズ、レタスやトマトなどの野菜を盛り付けるだけです。希望に応じてトッピングを盛り付けることもありますが、専門的な調理スキルを必要としません。

事前に仕込んで準備できる範囲がほとんどなので、車のなかでほとんど調理をせずに提供できます。事前にタコミートの仕込みを済ませておくだけなので、時間を気にせず仕込み時間を確保できます。調理工程が少ないからこそ、料理が素早く提供でき回転率を上げやすくなります。待ち時間が長くなると、客離れの原因になってしまいますが、タコライスにはその心配がありません。

差別化が図りやすい　

キッチンカーで提供しているメニューはさまざまですが、タコライスの専門店はそれほど多くないため差別化しやすい特徴があります。タコライスの発祥の地である沖縄には専門店がありますが、他の地域ではほとんど見かけないため差別化が図りやすいメリットもあります。

タコライスの専門店であるだけでも印象に残りますし、一度食べて満足してもらえればリピーターになってくれる可能性もあります。本場の味をキッチンカーで気軽に楽しめることもアピールポイントになります。本場に負けない美味しいタコライスを提供して、ファンを増やせるのもメリットです。

ランチメニューとして人気がある　

タコライスは、基本的にはランチタイムに提供するメニューといえるでしょう。適度にボリューム感もあり、しっかりとお腹にたまりますし、トマトやレタスなどの野菜もとれるなど栄養バランスがいいのもありおすすめです。タコライスは、夏に人気のあるメニューだと思われがちですが、実は季節に関係なく提供できメインメニューとしても使えます。

ランチメニューがメインではありますが、タコライスをちょっと軽食風にアレンジして提供する方法もあります。どこに出店するかによって、さまざまな形にアレンジできるのもタコライスのメリットです。

メニューのアレンジがしやすい　

タコライスには豊富なトッピングがあるので、メニューを工夫しやすくアレンジしやすいのも魅力といえるでしょう。例えば、タコミートやワカモレを増量できるメニューを増やしてもいいですし、温泉卵やパクチーをちょっとのせるだけでも彩りが鮮やかになり写真映えします。

好みに合わせてタコライスの上にかけるソースをサルサ以外にもサワークリームやマヨネーズにして、マイルドに仕上げる方法もあります。タコライスのトッピングのほとんどが、冷蔵庫で保存できるものなので通年通して保管にも困りません。メニューのアレンジがしやすいからこそ、客単価を上げれるのもタコライスの良さです。

タコライスのキッチンカーを開業するデメリット

タコライスの開業には、たくさんのメリットがありますがデメリットもあります。

提供しやすく人気のタコライスをキッチンカーで開業するときに、具体的にどんなデメリットがあるのか、代表的なものを2つ紹介したいと思います。どんなメニューにもデメリットはあるので、工夫をしつつデメリットを減らしていけるようにしましょう。

味に飽きられてしまうことがある

タコライスのデメリットは、味が単調で飽きられてしまうことがある点です。他のラーメンやバーガーと比較しても味の幅が狭く感じてしまうことも少なくありません。タコライスもトッピングを追加したり、具材を工夫することでバリエーションを増やすことができます。

また、タコライスだけでは難しいと感じたときはオリジナルのトッピングを増やしてみたり、サイドメニューを増やす方法もあります。

また、辛い味付けが好きな人も多いのでサルサソースやわさびマヨネーズの辛さの調整が出来るのもいいと思います。ヘルシー重視な女性向けに、野菜の量を増やしたり、ひよこ豆を入れるのもおすすめです。

イベント出店で提供までに時間がかかる

タコライスは、イベント出店はできるもののやや提供スピードに時間がかかってしまうデメリットもあります。タコライスを他店と差別化しようとしてトッピングを工夫すると、その分のせる工程が増えてしまいます。イベントではたくさんのお客様が購入するため、いかにスピーディーに提供できるかどうかです。並んでいて提供に時間がかかっていると他のお店に行ってしまう可能性も出てきてきます。

タコライスのキッチンカー開業に必要な車両と設備

キッチンカーでタコライスを開業するために、必要になってくる車両や設備について説明したいと思います。タコライスの場合、キッチンカーのなかでほとんど調理が必要ないのもあり、そろえなくてはいけない設備も少なく初期費用も抑えられます。キッチンカーも車両の大きさもそこまで必要ないため、初心者にこそおすすめです。タコライスを開業するために必要な車両や設備について詳しくみていきましょう。

車両は軽トラック　

タコライスの開業で車両のサイズを迷っている人も多いと思います。タコライスは省スペースでも調理ができるので軽バンでもいいと判断してしまいがちです。実際にキッチンカーで営業してみると、軽バンのようにスペースが少なく中腰でしか作業ができないままでは、身体にも大きな負担になってしまいます。

軽トラックは立ったまま作業をしやすいのもあり、長時間の作業でも体に負担がかかりにくくなります。駐車するスペースも選びにくく、出店場所の制限も少ないサイズだからこそ選択肢が広がります。タコライスのキッチンカーは軽トラックを選んでおけば、快適に作業が出来るのでおすすめです。

調理設備

タコライスの開業のために必要な調理設備には、どのようなものがあるのでしょうか。

タコミートやワカモレなどは、事前に仕込みをするためキッチンカーのなかに設備は必要ありません。トッピングやサイドメニューによって必要な調理設備も変わってきます。

詳細については、【入手方法別】キッチンカーの価格相場はいくら？必要な費用も含めて紹介でも紹介しています。

コンロ　

タコライスのタコミートを温めるときにも使えるのがコンロです。事前に仕込みもできますが、キッチンカーのなかでちょっとした調理も考えている人は、ガスコンロや電気コンロを用意しておくのをおすすめします。

肉や野菜の加熱調理のときにも便利ですし、スピーディーに調理ができます。タコライス以外にもサイドメニューの提供も考えているのであれば、複数口のものを用意しておくと、同時に進めることもできるので無駄がありません。

業務用炊飯器　

タコライスのメインとなる、ご飯を炊くための設備です。温かいご飯を使ってタコライスを提供すると、より美味しい状態で提供できるようになります。タコライスの場合、途中でご飯を切らしてしまうと提供できなくなってしまうため、大容量のものを使用するようにしてください。

ランチタイムやイベントなど注文が集中しそうなときは、5升炊きの大きな炊飯器を用意しておくとなくなる心配もありません。また、シンプルな設備で使用できるガス式の業務用炊飯器を用意しておくと、発電機を用意する必要もなくなります。

冷蔵庫・冷凍庫　

キッチンカーのなかに、肉や野菜、チーズやサルサなどの具材を新鮮な状態で保存するための冷蔵庫・冷凍庫が必要です。保管するものが少ないのであれば、車載用冷蔵庫でも使えます。電源プラグを車のシガーソケットに差し込んで使用できますし、延長用ケーブルを使用して場所が離れていても使えます。冷凍のものを大容量で保管したい人は、冷凍ストッカーを使う方法もあります。使う用途に合わせて、冷蔵庫・冷凍庫を選ぶようにしましょう。

タコライスのキッチンカーを開業するまでの流れ

タコライスのキッチンカーを開業したいと考えている人向けに、具体的な準備の流れについて説明したいと思います。必要な設備や資格にはどんなものがあるのか？難しそうだけど、自分にもできるのか不安に思っている人もいると思います。タコライスのキッチンカーを開業するまでに必要な5つのステップについて詳しく見ていきましょう。

事業計画を立てる　

キッチンカーの出店には、まずは事業計画を立てることが重要です。キッチンカーのコンセプトはどうするか、販売ターゲットの客層や、出店場所について細かく決めていく必要があります。例えば、タコライスにしても本場の沖縄の味にするのか、オリジナリティを追求するのかによっても変わってきます。

販売ターゲットについても、ランチタイムであれば女性メインですし、イベントではファミリー層の需要も出てきます。キッチンカーの経営で土台となる部分でもあるため、事業計画は時間をかけても決めていくようにしましょう。資金調達のときにも必要になるため、抜けずに計画を立てるようにしてください。

資金を準備する　

キッチンカーでタコライスを開業するためには、資金が必要です。一般的にキッチンカーを開業するためにかかる費用の相場は250万円～300万円程度だと言われています。自分の貯金を使った「自己資金」で開業する人もいると思います。

毎月の返済や利息の支払いも必要なく、手続きを簡素化できます。自己資金では難しい人は、ローンを利用する、融資を受けるなどお金を借りる方法も検討してみてください。事前に審査もあるため、必ず通るとは限りません。

ただ、初期費用を用意できない人でも、キッチンカーの開業ができるのもあり資金的な悩みがある人は検討してみてください。

車両を入手する　

キッチンカーの事業計画や資金の準備ができたら、車両を入手します。キッチンカーはもともと販売数が少ないのもあり、基本的にはオーダーメイドにて購入するようになります。希望のサイズに合わせて車両のサイズを選びます。

実際にキッチンカーを見てから、サイズを決めてもいいと思います。オーダーメイドの場合、使いやすい仕様に調整できます。また、費用を抑えてキッチンカーを購入するのであれば、中古も選択肢の一つです。すでに製品として完成されているため、一点物のケースがほとんどです。購入するか迷っているのであれば、早めに決めてしまうのをおすすめします。

詳細については、キッチンカーで販売するための営業許可とは？取得費用から流れまで解説でも紹介しています。

資格や許可をとる　

キッチンカーを営業するためには「食品衛生責任者」と「営業許可」の取得が必要です。食品衛生責任者は、店舗に一人以上配置することが定められているため、飲食物を取り扱う以上、必ず必要になる資格です。都道府県で開催されている養成講習会を受講してテストが終われば合格です。

営業許可は、保健所の一定の基準を満たしている場合に発行されるもので各地域を管轄している保健所に申請を出します。各地域ごとに変わるため、出店場所が複数ある場合は、それぞれに申請を出さなくてはいけなくなります。各地域によっても対応が変わってくるので、出店したい地域で事前に確認しておきましょう。

出店場所を確保する　

キッチンカーで出店場所が確保できずに困る人も少なくありません。出店場所を確保することは、成功するためにも重要な点です。

まずは、「応募数」「応募通過率」を意識してください。

応募数を増やすためにはイベントサイトを毎日確認してください。ありとあらゆる媒体を確認して、少しでも気になる案件があれば応募するようにしていきましょう。

また、出店募集をしている業者に複数登録しておくことも大切です。自分の地域に適した情報を発信している業者を、少なくとも10社以上は登録しておき、比較してください。

出店エリアも固執せずに、隣の県まで広げることで、案件数を増やすことにも繋がります。

応募通過率は、まずは応募通過率の高いキッチンカーを把握します。イベントコンセプトにあったメニューを考え、売上を作れるようなメニューを開発してください。メニューやキッチンカーの写真の質を高め興味を持ってもらえるようにしていきましょう。

タコライスのキッチンカーで成功するためのコツ

タコライスのキッチンカーで成功するためには、ただ出店するだけでお客さんが来てくれるわけではありません。人気のメニューでもあり、知名度もあるのがタコライスの良さではありますが、他店と比べたときに「買いたい」と思える魅力がないと集客にも繋がりません。タコライスのキッチンカーで成功するために覚えておきたいコツについて紹介します。

SNSでの見映えを意識する　

SNSを使って集客するためにも”見映え”を意識するようにしてください。タコライスの盛り付け方をおしゃれに見えるように彩を工夫してみるのもいいですし、チーズの量を増やすのもちょっとしたお得感もありますし、女性からの人気も集めやすくなります。

SNSを使って、どんなメニューを提供しているのか、トッピングやサイドメニュー、こだわりなども含め伝えられるようにしていきましょう。使用する野菜の種類を増やしてみてもいいですし、タコライスにかけるソースの種類を変えるだけでも「どんな味なんだろう？」と興味を惹きやすくなります。見た目はもちろん、味も含め興味を持ってもらえるようにしましょう。

材料費を抑えて利益を大きくする　

キッチンカーで飲食店を経営するためには、材料費を抑えて利益を大きくすることが重要です。どんなに魅力的なタコライスでも販売単価が高くなってしまうと、購入してもらえない可能性も出てきます。周囲のキッチンカーと比べたときに価格帯が高い料理は嫌煙されてしまうことも少なくありません。できるだけ材料費の仕入れコストを下げるためにも、業務用スーパーを利用したり、卸売業者でまとめて仕入れてコストを下げるなどの工夫をしましょう。いかに材料費を抑えられるかどうか、安定的に低コストで仕入れられる場所を探してください。

キッチンカーを目立たせる　

どんなに美味しいタコライスを提供していても、まずは「自分のお店はここで営業していますよ」とアピールし、知ってもらわないと意味がありません。タコライスは幅広い世代から人気のあるメニューですし、工夫次第でいろいろなおしゃれなデザインの料理にもできます。

タコライス専門店として、大きな写真を掲載したタペストリーや看板を用意しましょう。タコライスを載せて遠くから見たときにも一目でわかるようにしておくのがおすすめです。キッチンカーを目立たせ、インパクトの強さも含めアピールできるようにしておきましょう。他のキッチンカーとの差別化も重要なポイントといえます。

詳細については、キッチンカーの集客に役立つタペストリー！選び方・購入方法・作るときのコツまで詳しく解説でも紹介しています。

まとめ　

キッチンカーでのタコライスを開業するには、軽トラックでも十分ですし設備的な負担も少なく、初心者でも始めやすいからこそおすすめです。いかにトッピングを工夫しつつ、他のタコライスのお店にはない魅力をアピールできるかどうかです。

例えば、食べた事のないタコライスの味や、見た目にも華やかで食欲をそそられるようなタコライスであれば、食べてみたいと思う人も多いのではないでしょうか。

もちろん、販売単価の問題もあるため仕入コストを考えるのはもちろんですが、サイドメニューを充実させることで客単価を高めていきましょう。工夫次第でタコライスを開業するメリットもたくさんあるからこそ、ランチタイムにどうしたら人気が出るのかを考え、スピーディーな提供も忘れずに行いましょう。