キッチンカーの排水はどこに捨てればいい?給排水タンクの選び方や手入れの方法も解説

移動販売で調理する際には水が必要です。ところで、どれくらいの水を用意しておけばいいの?排水はどこに捨てればいいの?そんな疑問が湧いてくると思います。実は給排水タンクの容量によって提供できるメニューが異なるのです。

本記事ではそのような疑問に対して、解説する内容になっています。

また、給排水タンクの手入れ方法、購入場所についても合わせてご紹介。これからキッチンカーを始めようと準備している方の参考になります、ぜひ最後まで読んでください。

監修者 池田 拓矢

キッチンカーの窓口代表。1990年生まれ。2015年4月にキッチンカーで全国営業を開始し、月250万の売上を上げるまでに飛躍。キッチンカー業者として働いた経験と、苦戦から脱却できたノウハウを活かし、業界に足りていない仕組みを補い業者に寄り添った仲介会社になるべく、2018年9月にキッチンカーの窓口を始動。詳しいプロフィールはこちら

監修者 池田 拓矢

キッチンカーの窓口代表。1990年生まれ。2015年4月にキッチンカーで全国営業を開始し、月250万の売上を上げるまでに飛躍。キッチンカー業者として働いた経験と、苦戦から脱却できたノウハウを活かし、業界に足りていない仕組みを補い業者に寄り添った仲介会社になるべく、2018年9月にキッチンカーの窓口を始動。

目次

キッチンカーの排水はどこに捨てる?

キッチンカーで調理を行うとき、手を洗ったり食材の調理に水を使いますが、このときに生じた排水は適切に処理しないといけません。

勝手に道路脇の排水溝などに流すことはNGです。では、一体どう処理するのか?処理方法は各自治体によって異なります。ここでは排水の処分方法、注意点などについて説明していきます。

排水は家庭か仕込み場所のシンクに流す

自宅や仕込み場所まで持ち帰って捨てることが基本となるでしょう。処理方法は大きく分けると2通りあります。排水の量がそこまで多くなく、汚れ具合もひどくない場合は、シンクに流してしまって問題ありません。

もしも、大量の排水があるとき、汚れがひどい場合はシンクの下水管を詰まらせる恐れがあるため控えた方がよいでしょう。この場合は汚水枡(排水枡)に直接捨てるようにしましょう。

汚水枡(建物の中で生じた汚水を流すための桝)とは生ゴミや排泄物、油分、排水管を通る雨水に含まれる泥などを取り除くためのものです。私有地内の庭の地面などに設置されていて、塩ビ製またはコンクリート製の蓋がされています。

道路の排水溝に流してはいけない

キッチンカーを運営する者として、自宅・仕込み場所以外で捨てるのは絶対にやめましょう。もし、道路の排水溝や公園のトイレなどに勝手に流してしまうと、処罰が課される可能性があります。

廃棄物の処理及び清掃に関する法律の第二十五条の違反に該当する項目に「第十六条のみだりに廃棄物を捨ててはならない。」と記載されています。これに該当すると、五年以下の懲役もしくは千万円以下の罰金が課される可能性があります。

しっかりルールを守って安全にキッチンカーを運営していきましょう。

排水タンクの容量は給水タンクと同量を選ぶ

排水タンクの容量は給水タンクと同等のサイズを選びましょう。

例えば給水タンクの容量が80Lであれば、排水タンクの容量も同じく80Lとします。キッチンカーの場合、使用できる水の量=積んでいる給水タンクの最大容量です。外部の水道管につながっているわけではないので、それ以上は使用できません。

したがって、排水タンクの大きさを決める場合は、積載する給水タンクと同じ大きさを選べば問題ないということになります。

キッチンカーの給排水タンク容量ごとの営業範囲

キッチンカーで取り扱える業務の範囲・食器類については給水タンクの容量によって変わってきます。ここでは、給水タンクの容量ごとに取り扱い可能な業務の範囲を詳しくご紹介します。

自分が販売したい商品を取り扱うにはどのくらいの給水タンクを用意すればいいのか、ぜひ参考にしてみてください。

約40L

タンクの水量が40Lの場合では、取扱品目が1品目で調理工程も1工程だけの簡単なものを販売できます。調理工程としては温める、揚げる、盛り付けるなどから一つの工程だけ選べます。また、食器は使い捨てのものだけ使用が認められています。

それでは具体的には40Lのタンクで営業が可能な料理にはフランクフルト、フライドポテト、かき氷といったものがあげられます。いずれも簡単な調理だけで完結します。もう少し手の込んだメニューを提供したい場合は、タンクの容量を大きくしなければなりません。

約80L

次にタンクの水量が80Lの場合です。大量の水を必要とせず、取扱品目は複数品目が許可され、調理工程は最大で2工程までのメニューの販売ができます。調理工程としては温める、揚げる、盛り付ける等などから一つの工程だけ選べます。また、食器は使い捨てのものだけ使用が認められています。

それでは具体的なメニューの例を見ていきましょう。現地で材料に水を加えて調理するクレープやお好み焼きの調理が可能になります。ただし、クリームを使用する場合は、すでに泡立てられて絞り袋に入れられたものだけ、生果物の使用は不可などの制限があります。

約200L

最後にタンクの水量が200Lの場合です。大量の水が必要となり、取扱品目は複数品目が許可されています。調理工程の数に制限が無くなるので、取り扱えるメニューの範囲が広がります。

また、通常の食器の使用も認められます。さらに、キッチンカー内での食材の仕込みも可能です。

具体的なメニューの例をご紹介します。大量の水を使用する物にはラーメン、うどんなどがパッと出てきますよね。麺を自家製で作ることも可能です。また、唐揚げは肉の下ごしらえから揚げ工程まで全てを通して提供できます。出来立てを食べてもらえます。

キッチンカーの給排水タンクの手入れ方法

水が入る容器は汚れやすいものです。食品を提供するキッチンカーでは衛生管理がとても重要になってきます。汚れた水には雑菌が繁殖しやすい環境が整っているため注意が必要です。給排水タンクを清潔な状態に保つためのお手入れ方法を解説していきます。

1.給排水タンクに残っている水を全て捨てます。

2.塩素系除菌漂白剤を水に溶かしたのち、給排水タンクに注ぎしばらく放置します。移動可能な大きさのタンクであれば、振るようにしてあげると効果が高まります。

3.洗浄液を全て排出して中を入念に水ですすぎます。乾燥までできるとなおさら良いです。

上記の洗浄を週に2回程度行うのが理想です。衛生状態のよい水を使用した営業ができるようにしましょう。

キッチンカーの給排水タンクの購入場所

キッチンカーの給排水設備のタンク容量は現在、40L・80L・200Lの3種類と定められています。これらのタンクはホームセンターで入手できます。

しかし、もっとおすすめの購入場所はネットショップでしょう。一定金額以上を購入すると送料が無料となったり、ポイントを還元してくれるキャンペーンをしていますよね。これらを上手に利用することで安く調達できます。

80Lのタンクを用意する場合に考えられるタンクの組み合わせは20Lを4つ、40Lを2つ、80Lを1つなどです。一般的に容量が多くなるほど値段は高くなる傾向があります。小さいタンクを複数買うほうがお得になる場合もあるので検討してみてください。

まとめ

本記事では意外に知られていない、キッチンカーの排水処理について説明してきました。

基本的に排水は自宅や仕込み場所に持ち帰って捨てることになります。勝手に他の場所に流してしまうと、処罰される可能性があるので絶対にやめましょう。

給水タンクの容量によって提供できるメニューが変わってきます。どのようなメニューを提供したいのかを決めたうえで、どのサイズが必要になるのか調べておきましょう。

食品を提供するキッチンカーですから、定期的にタンク内の洗浄をすると衛生面でも安心できます。

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